たけじんの趣味雑記

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第1回 リオネッタと学ぶお嬢様英会話

栄えある初回

リオネッタと学ぶお嬢様英会話教室が始まります。

内容は至ってシンプル。英語版魔法少女育成計画restartのリオネッタのセリフを解説してみよう! ってコーナーです。「ですわ」に代表されるお嬢様言葉が英語だとどうなるのか、英語のスラングにも足を突っ込んで見ていきます。
日本語版のセリフと比較しながらの意訳で大丈夫でしょう。多分……
そうそう、ネットの力をガンガン借りていくのでその辺はご勘弁を。

掲載順は単純明快、リオネッタがセリフを発した順です。また、セリフが繋がっている場合(ペチカを誘うシーンなど)は一つの纏まりとして記事を書きますので、セリフによっては量が半端なくて今から大変そうですが頑張ります。
あと、何気にリオネッタのセリフを追っていくので全ての描写を見ていくことになるんですよね。最高です。


さぁ第1回のセリフはもちろん初登場時のこれ。

リオネッタ「バカと煙はなんとやらといったのがそんなに気になりまして? 図星でしたの?」


英語だとこうなります。

Rionetta「Are you still cross I made that comment about twits and high places? Feeling miffed about that?」


初登場でさっそく嫌味を言うリオネッタ、お嬢様言葉を使いながらツンとした皮肉屋ってイメージが読者に伝わりますね。可愛い。

まず所見ですが分かりやすい「feeling~」は「図星~」の慣用句でしょうか。英語って日本語の慣用表現が面倒な印象ありますね。「comment~」以下はバカと煙~でしょう。「high」がモロそうですし。皮肉る語彙でリオネッタの知的さが光る! ということは残った「Are you~」の疑問が「そんなに~」に当てはまるのかな?

Twitterでたまにまほいく海外勢の人とやり取りしてますが、英語って本当に難しいよね。将軍の剣で英語を即読めるようにしてほしい。

さて「」で分解してみましょう。

そうするとこうなります。

Rionetta「Are you still cross 」「I made that comment」「 about twits and high places?」「Feeling miffed about that?」

では一つずつ見ていきましょうか。


「Are you still cross」

"Are you still~"で"まだ~ですか?"となります。ここはそれほど難しくありません。
問題は"cross"という単語。名詞だと十字架が思い浮かびますし、動詞なら交差したが思い浮かぶかなと。気にする……? 原文に近いニュアンスを持っているのだろうか。
ってことで調べてみました。


"cross"ってどんな意味? | イギリス英語を学ぼう! Chubby's English Cafe

I am cross with you.と言われたら、あなたは怒られてます【基本英単語の意外な意味】 | 英語猿


読み返してみてください。このセリフの前に、那子がリオネッタへの不満を口にしていたことを。
文脈から察するに、この"cross""いらいらしている""不機嫌な"といった形容詞であると考えました。意訳は「貴女、まだイライラしてますの?」ぐらいでしょうか。
”cross”は"angry"ほど怒っていないらしいので、これぐらいで。

あんまり使われないネイティブ、イギリス英語らしいですね。リオネッタのお嬢様な言い回しに一役買ってると嬉しい。


「I made that comment」

ここは"cross"の目的に当たる部分ですね。まだ~に怒ってんの? となる原因部分。
この"that"は形容詞のthatで直後の"comment"に付くことで"あの意見"とか"あの話"という以前話された内容を指すニュアンスとなっています。直前の過去形"made"がその証拠ですね。
意訳としては「私がさっき出した意見」って感じです。makeの過去なので、こう……リオネッタが頭をひねって作りだした意見ってことで。
そしてお次がその意見の詳しい内容です。


「about twits and high places?」

"about"は分かりやすく~について。前の"comment"についての補足です。
日本語だと「バカと煙はなんとやら」で濁してますが、英語版でも途中まで。
"twits"はおなじみTwitterの単数形で呟き……ではなく、意味を調べたら小鳥のさえずりでした単数形twitで"バカ者""愚か者""アホ"という意味です。それの複数形でsが付くのですね。
「高い所にバカは…ですの?」な感じ。英語版だと煙について言っていないんですよ。日本語だと後に続く言葉の"高いところが好き"を言っていません。
なんとやら、を疑問系で表したんですね。実際問いかける形で本編中でも言ってそうですね。


「Feeling miffed about that?」

さぁ最後です。ここは慣用句、図星ですの? に対応する言葉となっています。
まずは”that”から。これは代名詞のthat、これ単体で以前出た話題を指す名詞として扱われています。以前出た話題とは、上記のcommnt~から続く部分ですね。リオネッタが皮肉ったところです。
さて、では"Feeling miffed"とはどういう意味なのか?
これ最初は図星を示す定型文みたいな言葉だと思っていたんですが、調べると全然違うんですよね。意味は"miff"で他動詞が"ムッとさせる"など。名詞で"不機嫌""立腹""腹を立てる"。本文は形容詞”miffed”"ムカッとして"とか"少し怒って"とかになります。

また那子を怒らせてる……現在分詞"Feeling"の疑問系ですから「(まだ)そのことで怒ってますの?」って感じかな。完璧な煽りです。

那子が未だに怒ってることを知りながら聞いているので、原文のような指摘が当たっていたかどうかより直接的ですね。
嫌味成分を入れて意訳すると「気に障っていまして?」かなぁ。

図星でしたの? は相手にバカと認めさせることで見下しますが、まだ気に障ってまして? は既にバカだと決めつけて煽ってる雰囲気です。
うーんリオネッタの嫌味っぽい感じが英語だとストレート……

総評


原文 
リオネッタ「バカと煙はなんとやらといったのがそんなに気になりまして? 図星でしたの?」

英語版
Rionetta「Are you still cross I made that comment about twits and high places? Feeling miffed about that?」

意訳
Rionetta「高い所にバカはなんとやらと言ったことでまだ不機嫌ですの? 気に障ってまして?」


私的な意訳はこんな感じです。うん、リオネッタちょっと那子のこと怒らせすぎでは。
分かってやってるのを隠すのが皮肉ってものですが、英語だと単語でその辺が暴かれてしまうのでリオネッタの物言いが結構直接的です。
ちょっと嬉しいのはブリティッシュ英語的な、古い言葉を使っているのでリオネッタのお嬢様感が出ているところ。これは調べないと分からない点でしたね。めちゃ嬉しい。


初回はここまでとなります。
うわー久しぶりに英語を真面目にやってネットも活用して大変だった。しかも合っているか分からないから、これを読んで英文出来る人に何言われるか戦々恐々です。

それでは、次回もまたよろしくお願いします。